ひよこらぼ

自作のTSF小説(変身・憑依・入れ替わり等によって性転換する小説)を掲載していく予定です。

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逆転の始まり

 私の名前は杉山重三。とある企業の研究員として長年勤めてきた。だが一昨年に研究の際に事故を起こしてしまい、下半身と言語に障害を負ってしまった。企業からはその責任を取らされてクビにされてしまい、身寄りもいなかった私は、現在は介護施設でお世話になっている。
 しかしそんな状況に絶望しているわけではない。下半身が不自由でも、車椅子で動くことはできる。言葉が離せなくても手話や筆談で会話はできる。むしろ企業というしがらみがなくなったおかげで、私は自分のやりたい研究に没頭できている。はたから見れば機械いじりをしている変な老人にしか見えないだろうが。




 そんな私の今の研究は人の魂に関することだ。
 なぜそんな実体もないような研究をしているかというと、昔、人には魂があるということを私は体験しているからだ。
 企業にいたときに、私の同僚に、私が当時行っていた研究を馬鹿にされたことがあった。その時、たまたま手に持っていた装置が光り、気がついたときには私は魂となって宙に浮いていた。そのときはすぐに体に引き戻されてしまったが。
 そのとき持っていた装置が、人の感情を読み取るという装置だ。人は強い感情を抱くと、微弱ながらエネルギーを発生させる。当時の私の研究は、そのエネルギーを機械で読み取ることで、人間の喜怒哀楽がわかる装置、一昔前にはやったバウリンガルの人間版のようなものが開発できないかということだ。結局この研究はお蔵入りになってしまったが。
 私はそのときの経験から、強い感情により発生したエネルギーが人の魂と何か関係があるのではないかということで、私はこの介護施設で研究を続けている。
 私の最終的な目標は、魂となって、私は再び自由に動いてみたいのだ。

 研究をしてきた結果、私は、ついに感情を読み取る装置を発明した。この装置は感情によって発生したエネルギーを増幅することで、感情を読み取ることを可能にした。残念ながら感情の強弱しか読み取れず、喜怒哀楽は読み取れない。しかしそれで十分だ。あとは喜びでも怒りでもよい。強い感情があればそのエネルギーで魂が体から飛び出ると考えられるのだが…。
 幸か不幸か、この介護施設にいる人は皆いい人たちばかりだ。私を馬鹿にした同僚のような意地の悪い人などいない。それならばと、過去のことを思い出し、怒りの感情を起こしてみてもそこまで強いエネルギーにはならなかった。

 そんなもやもやが続いていたある日、介護施設に数十人の学生が来ていた。何でも、近くの女子高の生徒で、学校行事の一環として、福祉活動のために介護施設へ来ているみたいだ。
 私の周りにあるいろんな機械に興味を示す娘や、私に積極的に話しかけ、話せないことがわかると手話や筆談で対応してくれる娘。しかし中には福祉活動など面倒くさいといった態度で接してくる娘もいる。まあ若いうちはそういうものだろう。教師がそのあたりを指導してくれれば良い。特に学生に対しては特別な感情を抱くこともなかったのだが……。


 私が介護施設の庭で休憩していたとき、引率の女性教師が一人で庭にやってきた。20代後半だろうか、美人だが、少し神経質そうな顔をしている。私がいるのに気付いていないのか、独り言をつぶやいている。
「まったく……、介護施設のボランティアなんてやってられないわ」
 その言葉に私は耳を疑った。
「学校の福祉活動だか何だか知らないけど、自分の排泄も出来ない、汚い老人の相手なんて……、あーっ、気持ち悪い……」

 ……なんということだ。まだ学生がそんなことを言うのならわかるが、もう大人の、しかも学生を指導していく教師がそんなことを言うなんて…。
 私は怒りとともに、教師の前に出た。
「誰!?……っておもちゃで遊んでいた、しゃべれない人か」
 教師の前に出たは良いが、話すことが出来ずに、注意することが出来ない。筆談をしようにも今は紙を持っていない。私の手にあるのはあの装置だけだ。もどかしくあの教師の顔をにらむ。
「何よその顔。…もしかしてさっきの話、聞いてた? まずいわね…」
 ちょっとは反省したのかと思ったが、
「まあいいわ。今の話を聞かれてもおもちゃで遊んでいるようなボケた人の話なんて聞くはずがないもの」
 まったく反省していないどころか、私のことを馬鹿にしている。私は教師の顔をさらににらみつける。
「腹立つ顔よね~、何よ、介護する身にもなって欲しいわ」
 まったく介護を経験したこともないやつが、そんなことを言うのか。それはこっちの台詞だ。一度私みたいに介護が必要な立場になってみたら良いんだ。

 そんな激しい怒りの感情にあの装置が反応した。
 装置の液晶画面には
「松本 幸恵」
 と表示されている。私は良くわからずに装置のボタンを押した。



 ん?なんだ? 目線が高い。あの事故以来、こんな高い目線で周りを見たことがない。それもそのはず、私は立って周りを見ていたのだ。
「何故だ……?」
 思わず口を押さえる。何故私が喋れる? それより声がおかしい。私の声はこんなに高かっただろうか。まるで子供のように、いや子供というよりも……。
 私の体を支えている足を見る。タイトスカートから伸びる2つ足は、黒いストッキングに包まれていた。上半身はブラウスを着ていて、胸にはこれまでの自分にはなかった2つの膨らみ。
「この体、そして服装は……」
 あの女教師の……

――ガタッ!

 物音がして、そちらを振り向くと、元の自分が車椅子から倒れていた。立とうとするが立てない。喋ろうとして喋れない。そして大きな唸り声を上げ私のほうを見る。
 それを見て私は確信した。私とこの女、松本幸恵の魂が入れ替わったのだ。おそらく原因はあの装置。しかしなぜ?
 ……いやなぜかなんてどうでも良い。こうやって自由に動ける体を手に入れたのだ。女になってしまったが、まだ若い。この体であればさらに何十年も研究が続けられる……。
 私の横でさらにうめき声を上げる自分の体。もうこの体には戻りたくない…。
そう思うと先ほどの怒りとどす黒い感情が沸いてくる。

「どうやら私とあなたが入れ替わったみたいだね」
 驚いた表情を見せる自分の顔。
「介護される側になった気分はどうだ、元松本先生。さっき、あなたは言っていたよね。汚い老人の世話はいやだって。これからはあなたがその老人になるわけだ」
 青ざめていく自分の顔。
「この体を返すつもりはないからね。あなたはせいぜいおもちゃ好きのボケた老人として余生を過ごしておくれ」
そう私が言うと、幸恵は大きな声をあげて暴れだした。その騒ぎを聞きつけ介護施設の職員が駆けつけてくる。
「どうされました?」
「すいません、突然杉山さんが暴れて」
 私は幸恵のふりをして答える。このほうが都合が良い。幸恵は職員が押さえつけてもまだ暴れていたため、鎮静剤を打たれて精神病院に運ばれていった。

「あのぅ、松本先生…、そろそろ、福祉活動の授業の終了時間なんですが……」
 私のほうを見て女生徒が声をかけてくる。そうだ、私は教師の松本幸恵なのだ。
「そうね、それじゃあ学校に戻りましょうか」



 私は松本幸恵が暮らしているアパートにいる。住所は学校の職員名簿からすぐにわかった。私が松本幸恵でないことに気付く人はいなかった。
「あー、あー、あいうえお」
 発声練習をしてみる。私は改めて声が出せることの喜び、そして自分の足で自由に動くことが出来ることに感動していた。
 
「ふうっ」
 私はシャワーを浴びていた。一人でシャワーを浴びることも久しぶりだ。しかし……。
「女の体になってしまうとはな……」
 体を動かしてみると、いろいろと違和感があった。それは久しぶりに体を動かしたからではない。性別が変わってしまったためということもあるだろう。
 現に、シャワーを浴びる感じも元の自分とは異なる。シャワーからくるお湯が体に一気に流れずに、一度胸で留まる。そのたびに自分には胸があることを認識させられる。そして股間の喪失感もこれまでの体とは大きな違いだ。
「うーむ、これが女の体というものか…」
 元の自分とは違う体に私は興奮していた。

そのとき、胸の先端にシャワーのお湯が直接当たる。
「ん…、あん……」
 私は自分の出した声に驚いた。胸の先端がこんなにも敏感になっているなんて。今度は手で直接摘んでみた。
「んぅ……、あん……」
 くすぐったくて、むず痒い刺激が胸から脳に伝わる。女性の胸というのはこんなにも敏感なんだろうか。

「じゃあ下を刺激すればどんなことになるのだろうか」
私の好奇心は、下半身の、女性の女性たる部分に向けられた。
「直接触るのは勇気がいるな……、そうだ、これで」
 私はシャワーの先端を持ち、アソコに向けてお湯を出した。
「あ…! あああん……、なんだ…? お湯が……、ああん…、入ってくる」
 お湯が体の中に入ってくる。それだけなのに私の頭の中は真っ白になってくる。私は無我夢中でシャワーの先をアソコに押し付け、もう片方の手で乳首の先端を攻め続ける。
「んああぁ…、おんなが……こんなにきもち……いいなんて……」
 そして脳がこの刺激に耐えられないと判断したのだろうか、体がピンと張り詰め、何も考えられなくなってきて……
「あっ、あっ…、ああああぁん!!」
 最後に大きな声をあげて、私はイッてしまった。

 
 私は松本幸恵、女子高で教師をしながら、趣味で研究をしている。その研究の成果がこの魂を入れ替える装置だ。今はカモフラージュとして携帯電話のような形にしてある。
 この装置を改めて解析した結果、人の感情のうち、自分の立場を相手にわからせたいというときに生まれるエネルギーによって反応するということがわかった。そしてそのエネルギーを増幅し、使用者の体から魂を抜け出させ、対象者の体へとぶつける。ぶつけられた対象者の体から魂が飛び出し、空いている使用者の体へと吸い込まれるという仕組みだ。
私はこのときに誤作動が起きないように対象者と入れ替わるかどうかの選択肢もつけるように改良した。
 私の魂の研究は人を入れ替えるという形で成果を挙げた。

 しかし私はこの装置を世に出そうとは思わない。こんなものが世の中に出たらと思うと恐ろしくて仕方なかった。そしてこのまま私が持っていることも危険だ。入れ替わったことがばれるかもしれない。
私はこの装置を捨てることを決意した。

 私は近くにある大学のゴミ捨て場にこっそりとこの装置を捨てた。大学ならば、多少のおかしなゴミが混ざっていても、研究として出たゴミだとして、気付かずに回収してくれるだろう。

翌日、俺は女教師として学校で教鞭を振るう。もうすっかりこの生活に慣れてしまった。そして放課後。
「あら、星野さんどうしたの?そんなゴミなんかもって?」
 紙パックのジュースのカラを持った星野という女生徒に出会う。少し高飛車だが、スタイルの良い女の子だ。
「あ、松本先生、こんにちは。実は教室のゴミ箱が掃除で持ち出されていたので、直接ゴミ捨て場に捨てに行くんです」
「そう、あ、でも今日はゴミの回収業者が来ている日だから邪魔にならないようにね」
「げ、やだな…。はい。わかりました」

 ゴミ捨て場に向かう彼女を見送り、私は次の研究をどうしようか考えていた。


おわり


かなり遅くなりましたが……。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますね。

さて、今回は続編希望の声が多かった逆転の続編です。今回は逆転の装置ができた経緯についてで、時系列的には前作よりも前の話になります。
逆転の話に関しましては毎回主人公を変更し、逆転の装置を使った入れ替わり物としてのオムニバス的な物語にしていきたいなと考えています。もちろん基本コンセプトはダークな入れ替わりで。
今後も長く続けていきたいです。
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コメント

ダークな入れ替わりは大好物です。

逆転のシリーズ化も楽しみです。
もっと濃厚な濡れ場も期待したくなってしまいますよ。

  • 2010/01/09(土) 12:19:15 |
  • URL |
  • トーゴ #-
  • [編集]

あけましておめでとうございます。

なんという危険な装置を野に放ってしまったのか!
いいぞもっとやれ(笑)

自分を蔑んでいた相手との入れ替わりというのは、暗い悦びが湧き上がりますよね(^^)
肉体的なギャップの大きさも、ダークさを増幅させていますな!

  • 2010/01/09(土) 21:46:48 |
  • URL |
  • nekome #lWxbDKCI
  • [編集]

お久し振りです
ペンネーム変えました
それはさておき「逆転」の続編楽しませていただきました!
入れ替わりはやっぱりいいですね~
次回も期待大です 

  • 2010/01/09(土) 22:46:46 |
  • URL |
  • 紫水晶 #NkOZRVVI
  • [編集]

>トーゴさん
こんにちは。
今回は装置の設定をメインにしたため、
Hシーンは比較的軽めになってしまいました。
今後はもっともっと濃厚なシーンを入れていきたいです。

>nekomeさん
この装置、処分されると思いきや、
まさかこの後、あんなことになるなんて(笑)

装置の特性上、どうしても負の感情を持っての入れ替わりになりますので、
ダークさが増していきますね。


>紫水晶さん
おひさしぶりです。
えーと、元フォンフォンさんですよね?
間違ってたらごめんなさい。
これからもいろんな人の人生が逆転していきますので、よろしくお願いします。

  • 2010/01/10(日) 00:08:23 |
  • URL |
  • ひよとーふ #-
  • [編集]

おおー。これはいいですね。
ダーク好きなので、楽しませてもらいました。

  • 2010/01/14(木) 21:50:43 |
  • URL |
  • みのむー #-
  • [編集]

>みのむーさん
ありがとうございます。
やっぱりダーク物はいいですよね!

  • 2010/01/14(木) 23:08:47 |
  • URL |
  • ひよとーふ #-
  • [編集]

最高でした(^^)
続編楽しみにしてますね(^^ゞ

  • 2010/01/16(土) 01:32:35 |
  • URL |
  • ecvt #mQop/nM.
  • [編集]

>ecvtさん
ありがとうございます。
続編も楽しんでもらえるように頑張りますね。

  • 2010/01/16(土) 20:18:02 |
  • URL |
  • ひよとーふ #-
  • [編集]

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