ひよこらぼ

自作のTSF小説(変身・憑依・入れ替わり等によって性転換する小説)を掲載していく予定です。

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借金

「なあ、岡田。保証人になってくれないか……、頼む!」
久しぶりに会った友人の田中から借金の保証人をお願いされた。保証人なんてなるもんじゃないとよく言われるが……。
「今月まとまったお金が必要になって…、俺、最近、親が死んじゃって他に頼れる人がいないんだ。頼むよ」
 
こいつの両親、もうお亡くなりになってたのか……。たしかにそれじゃ保証人を頼める人がいないよな。俺も小さいころに両親を亡くし、保証人で苦労したから気持ちはよくわかる。
「わかった。いいよ」
「本当か!?……ありがとう!」
そういうと田中は涙ぐむ。
「困ったときは何でも相談してくれ」
そう言っておれは田中の借金の保証人になった。




数ヵ月後、田中は借金だけ残して消えた。俺の家に借金の取立て屋がきて、初めてその事実を知った。田中の携帯に連絡してみるがつながらない。
 そして田中の残した借金は俺が一生働いても返せないような額だった。

だまされた……。
気がついたときには俺はガタイのよい男に身柄を拘束されていた。



「保証人になるときはちゃんと人を見て決めたほうが良いぜ。……いまさら言っても遅いだろうが」
 高級車に乗せられた俺は中年のスーツ姿の男性に諭されていた。
 俺はどうなるんだろうか……。どこか外国へ売られて死ぬまで労働させられるんだろうか。それとも……。
「にいちゃんが何を考えているのか何となく想像がつくが、まあ、運がよければ死なないし借金も返せるだろうよ」
 運が悪ければ死ぬようなことをやらせるつもりなのか。い、いやだ死にたくない。


俺を乗せた車は山あいの小さな病院に着いた。俺は言われるがままに手術着に着替えさせられベッドに仰向けになる。
まさか、臓器を売るのか……? やめろ! やめてくれ!
暴れる俺の口に吸引機が当てられる。
これは……麻酔……。
俺の意識はそこで途切れた――



俺の体がベッドに横たわっている。なぜ自分を見ることが出来るんだ? それに身動きが取れない。
そうこうしてるうちに俺の体が別の部屋に運ばれていった。おい、俺の体をどこへやるつもりだ!

「さて、何が起こっているかわからないだろうね。岡田さん」
 俺の前に大きな顔が出てくる。白衣姿の男だ。何でこんなに大きいんだ……?

「まずは今の君の姿を見てもらおうか」
そう言うと男は俺を片手で持ち上げ鏡の前に立つ。
鏡には男の顔が映っていた。俺の姿はない。そして右手に、小さな小瓶を持っていた……!?
「この小瓶の中身が今の君だよ」
 どういうことだ……?
「君の体から……まあいわゆる魂というものを取り出したのだよ。そしてその魂をこの小瓶に入れている」
 魂だって?そんな馬鹿な……。

「魂を取り出したのにはわけがある」
 男は俺が入った小瓶を持ちながら別の部屋に入った。そこにはまだ10代後半くらいだろう、若い少女が眠らされていた。
「両親の借金の肩代わりとしてうちに売られた、可哀想なお嬢さんだよ。うちも慈善事業じゃないんで、売られたからにはしっかりと働いてもらわなきゃいけないんだが。まあ働くっていうのがどういうことか分かるな」
 若い少女が働くといえば、考えられることは……売春……。
「金を取れるようになるまで教育が必要なわけだが、これがなかなか手間でね。特にこのお嬢さんは、気が強くて使い物にならないんだよ。そこで男を良く知っている、つまり男そのもの魂を入れてしまえば、教育の必要が無く即戦力で働けることができるってわけだ」
 まさか、俺の魂をこの娘に……!?そんなことって……。
 そんな俺の動揺を知ってか知らずか、男は注射針とシリンジを取り出し、俺を小瓶から抜き取った。そして少女の前に立った。
「さて、岡田さん。私がこれからすることはわかるよな。あなたの魂を彼女に注射する。注射すれば彼女の魂が抵抗してくるからそれに打ち勝たないと、魂が消滅することになるからな」
 俺が助かるには彼女を犠牲にしないといけないのか……?
男は注射針を彼女の腕に突き刺す。い、嫌だ。やめてくれ。

――プスッ

 俺の魂が彼女の中に入れられた……。




 真っ白い空間に俺は漂っていた。ここが彼女の体の中なのだろうか。ふわふわして、良い気持ちだ
「あなた、誰ですか?出て行ってください!」
 女性の声だ。あの彼女の声だろうか。
「出てって!!」
 強い拒絶の意志を感じる。その意思に俺は押しつぶされそうになる。だんだんと意識がなくなってくる。このままじゃ……。

 死にたくない……。死にたくない! たとえ彼女を犠牲にしても!

意識を完全に取り戻した俺は、彼女の意思を侵食する。
「えっ、何?何なの?」
 ちょっとした彼女の動揺を俺はみのがさなかった。そのまま彼女の意識の中に入り込むように魂を侵食させる
「いやあ!やめてぇ。あたしの中に入ってこないでぇ!」
 泣きそうな彼女の声。俺はそれを無視して、どんどんと彼女の中に入り込む。
「うぅ…、やめ…、あう…」
 彼女の全てを包み込む。
「あたしが……、あたしが、無くなっちゃう…、いやあ!!」
 白い空間は全て俺の支配下においたような感覚を受け……。





 目が覚めた。夢……だったのか?
俺はベッドから起き上がる。ぷるんと胸が揺れる。髪の毛が自分の視界を遮る。まさか……夢じゃ…ない!?

「おはよう。まずはあなたの名前を聞こうか」
 白衣の男が俺に尋ねてくる。
「岡田…隆…」
 すると白衣の男は笑みを浮かべ、
「おめでとう、岡田さん。いや、今は真中孝美さんと呼んだほうがいいかな」
 真中孝美…、確かにそう呼ばれたほうがしっくりくるみたいだ。改めて自分の体を見る。緑の手術着。それをもりあげる柔らかい胸。股間を触ってみると何もない。そんな自分の体を見て興奮する自分と、見慣れたものとして感じている自分がいる。
「魂の融合もうまくいったみたいだな。真中孝美としての感情や記憶もそのうち引き出せるだろう」

 たしかに孝美の記憶がどんどんと自分の中に入ってくる。お金持ちの家に生まれて何不自由なく暮らしてきた。しかし父親の友人の頼みで事業の融資を行ったが、倒産。友人は失踪し莫大な借金が残った。そして仕方なく娘の私を……。

「さて、これからあんたにやってもらうことはもう解っているな」
俺はこくりとうなずいた。





 それからというもの、私は必死で働いた。元男の私はどうすれば男が悦ぶのかをよく知っている。それに女の体に戸惑っている姿が初々しく感じられ、男心をくすぐられるようで、私はすぐに売春婦としての人気を集めていった。
 
 そして俺が孝美になって2ヵ月後。
「今日のお客さんは…」
 駅で待ち合わせの予定だ。私は男に媚びるような服装、胸を強調したシャツに短いスカートを翻し、駅に向かった。そこにいたのは……、

私を、いや俺をこんな目に合わせた張本人である田中だった。

 今すぐにでも正体を明かして殴ってやりたい。しかしそんなことをすれば俺は生きていくことができない。激高する俺の感情を孝美の感情で押さえつける。
「……はじめまして、孝美といいます」
「孝美ちゃんか、かわいいね。それじゃさっそく行こうか」

 私たちは夜のホテル街を歩く。いつ俺の感情が爆発するかわからない。
「じゃあここにしようか」
「はい」

シャワーを浴びて、バスローブ姿であいつを待つ。2ヶ月の間いろんな男と関係をもってきたが、いまだに女性の感覚には慣れない。
「じゃあ、はじめようか」
明かりを消して、あいつが私に迫ってくる。こいつは私をこんな姿にした張本人だ。殺したいほど憎いんだ。だけど。
「ああん、あん……。いい……、もっと…」
 体が感じてしまう。その快感に耐えられない。くそ、こんなやつに…。

 その後、何度も私はあいつにイカされてしまった。



「よかったよ。これは俺の気持ち。とっておくといいよ」
 あいつは財布から万札を取り出す。
「……お金持ち、なんですね」
 私としては皮肉を込めたつもりだった。しかしあいつは上機嫌で、
「そうさ、最近お金がたっぷりはいったからね、君はかわいいから何でも買ってあげるよ」

……怒りを通り越してあきれてきた。でもそのおかげでいい考えを思いつくことができた。
「ほんとですか、じゃあ、今度プライベートでも会いませんか?これ私の連絡先です」
「よし、じゃあ今度は昼間に会おうか。また連絡するね」





その後
「ねえ、田中さぁん~、わたし、このバッグが欲しいな~」
「え…!?前に別のバッグ買ってあげたじゃないか」
「買ってくれないの?」
私は上目遣いであいつを見る。
「わかった、買ってあげるね孝子ちゃん」
「わーい、うれしい」

私はあいつとデートしてはブランド物の服やバッグを買わせている。私がちょっとおねだりしたらすぐにあいつは金を出す。そしてその服やバッグは後で質屋で金に変えている。
そうこれが私なりの復讐だ。だが奴に物を買わせるだけでは私の復讐は終わらない。

「あ、この服カワイイ~、ねえ買って買って」
「え…ちょっとお金が……」
「え~、お金持ちなんでしょ?」
「……え、いや、給料日前だから…」
 働いてもいないくせによくもこんな嘘を……。

「ひどーい、じゃあ、もう私たち終わりにしようか…」
「わ、わかった!明日まで待って、絶対お金を準備するから」
「やった、大好き田中さん」

さて今度は誰を保証人にするのか。私は例の取立て屋のところへ電話をかけた。
「もしもし、真中です。例の男、おそらく本日中に金を借りに行くでしょう」
「そうか、じゃあ彼を徹底的にマークする」
「今度は逃がさないようにお願いします。おそらくあいつはまた借金を返せなくて保証人に押し付けて逃げるつもりですから」
「わかった、しかし君もいい性格をしてるね。搾り取れるだけ搾り取って借金するように促すんだから」
「今回借りたお金も全て搾り取ってやりますよ。それで私の借金を返します」
「いやはや、女の執念はこわいね」
「元は男ですけどね。それでは」
電話を切る。そして私はほくそ笑む。

ふふっ、今度はもう逃がさないからな。私と同じ苦しみを味わうといいわ。


おわり



 前回の『選択』が意外に好評で、次回に向けてゲームブック形式の小説を書いていたのですが、行き詰っていまして、今回は気分転換のつもりで短編を書いてみました。
 今回は、借金をすると身を滅ぼしますというお話です。ある意味ご褒美かもしれませんが(笑)
憑依した後、体の主導権の奪い合いみたいなシーンを書いてみたくてこのような話になりました。お手軽憑依もいいですが、今回のような抵抗を受けながらも奪い取るという憑依もなかなかいいですね。


それでは。
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コメント

王道作品w

イヤー気分転換とおっしゃいますが、全てうまいですよ、これw
もうあなたは神でーすw
おっと神は別に・・・ええと・・・・・・王様でーすw
簡単に述べると、弱者の味方の私でも、この田中みたいなのは・・・許すまじ!!ww
抵抗もサイコーww
だから全体的にみても、いい話と感じます。
私も別の意味で気分転換してますが(休んでるだけだが)自分のペースで無理なく頑張ってください。
応援してますw

  • 2009/10/24(土) 12:45:46 |
  • URL |
  • 憑依サイコー #-
  • [編集]

これは素晴らしい!
女の武器を最大限に使っての復讐。イイですねえ。
腹黒なところも含めて、すっかりオンナになっているみたいですね。
こんな風に男を弄んでみたいですよ(^^)

  • 2009/10/24(土) 20:52:17 |
  • URL |
  • nekome #lWxbDKCI
  • [編集]

>憑依サイコーさん
まさかの王様認定、どうもありがとうございます(笑)
今回の話も気に入っていただいたようでうれしいです。
ゲームブック形式の小説のほうは、少しずつすすめていますので、気長にお待ちください。

>nekomeさん
元男が女の武器を使って弄ぶというシチュエーションは私も大好きです(笑)
悪女なTS娘というのもなかなか良いかもしれませんね。

  • 2009/10/25(日) 22:59:33 |
  • URL |
  • ひよとーふ #-
  • [編集]

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